ウオッチ用電池の知識


ウオッチは激しい振動や衝撃、温度の変化、汗やほこりなど厳しい環境条件下で

長期間安定した性能を発揮し続けることが要求されます。

●ウオッチ用電池として要求される条件

@体積が小さいこと(小型化)



ウオッチのムーブメントに入るような、小型のものが要求されます。

A電池容量が大きいこと(長寿命化)

長期間時計を動かし続けるのに必要な、電池容量が要求されます。

B電圧安定性が良いこと(高精度の持続)

クオーツの高い精度を長期間持続させるのに必要な、安定した電圧が要求されます。

C温度特性が良いこと(厳しい使用環境)

-10℃〜+60℃程度の範囲で安定した特性が要求されます。

D耐漏液性が良いこと(機能の維持)

漏液が生じると、電池と回路との導通不良や、部品の破損につながります。

●ウオッチ用電池の放電特性

ウオッチ用電池は、マンガン乾電池などと異なり、ある期間ほぼ一定した電圧を保ち

寿命がくると急激に電圧が低下する特性を持っています。

●ウオッチ用電池の種類

◎酸化銀電池
酸化銀電池は、マンガン乾電池や水銀電池に比べてエネルギーが大きく、また電圧の安定性は特に優れており、寿命切れ直前まで初期電圧を維持します。

〇酸化銀電池の成分

電解液に水酸化ナトリウムの水溶液を用いたものは、安定した微小電流を供給するのに適し、アナログクオーツに使用します。

電解液に水酸化カリウムの水溶液を用いたものは、大電流を供給するのに適し、ランプやアラームを使用する機種、デジタルクオーツなどに使用します。

〇電池記号の意味づけ

【例】SR626SW / SR626W
S------陽極物質が酸化銀(Silver)

R------丸形状(Round)

6------外径(6.8mm)

26-----厚さ(2.6mm)

S------電解液の種類(S=NaOH)

W-----用途(Watch用)

@陽極物質の種類:陽極物質により電池の種類を決めている。

酸化銀電池---------S(酸化銀=Ag2O)

過酸化銀電池-------T(過酸化銀=Ag0)

リチュウム電池---------BRまたはCR (BR:フッ化炭素、CR:二酸化マンガン)

水銀電池------------M(酸化水銀=HgO)

A電解液の種類

S=水酸化ナトリウム(NaOH)軽負荷用(微弱電流用)

記号なし=水酸化カリウム(KOH)重負荷用(大電流用)

◎リチウム電池

高電圧(3V)の高エネルギーが得られ、長期保存性が良く、低温特性にも優れています。

主に、デジタルクオーツに使用します。

リチウム電池には、フッ化炭素を陽極材として用いるフッ化炭素リチウム電池と二酸化マンガンを陽極材
として用いる二酸化マンガンリチウム電池があります。これらは、時計仕様によって使い分けされます。
電解液にはいずれも有機電解液を用い、陰極にはリチウムを用います。


電池交換不要の腕時計が人気(1998/08/27)

光や腕の動きを利用し、電池交換を不要としたクオーツ時計を各社で販売し人気を集めている。
通常、時計の電池交換は二年に一度程度必要であったがこのわずらわしさを無くそうと、国内では
セイコーが腕の動きで時計内部のローターを回し自家発電する
「SEIKOキネティック」を、シチズン
は光で発電する「エコ・ドライブ」を売りものにしている。

シチズン時計の「エコ・ドライブ」は、太陽光などの光エネルギーを直接電気に変換して時計を動か
すとともに、内臓の電池に充電する仕組みで、一度フル充電すると光をあてなくても約2ヶ月から約
6ヶ月も動き続けるのが自慢です。またセイコーの「キネティック」は、従来の自動巻きの機械時計に
似た仕組みで、ぜんまいを巻き上げるかわりに発電をします。スイスの高級腕時計メーカーオメガは、
セイコーと同じく腕の動きで発電する「シーマスター200mオメガマチック」を発売中。これは竜頭を巻
くことで手動で充電できるのが特徴です。

以上のような時計は、電池交換を必要としないためダイビング・長期海外勤務・海外旅行の多い方な
どにおすすめです。





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